2009年07月10日

ANDREW LEIGH/MAGICIAN

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1970/Polydor 2343 034

★マシューズ・サザン・コンフォートのベーシストのソロ作品。サザン・コンフォートというよりは、とんでもないアンダーグラウンド・シンガー・ソングライターものである。参加メンバーは、ケヴィン・ウェストレイク、ブライアン・ゴディング、レグ・キング、ゲイリー・ファー、マイク・ケリー、ゲイリー・ライトなど。つまり、ブロッサム・トゥーズ、アクション、スプーキー・トゥースをバックに制作したアルバムなのである。音のほうも推して図るべしで、ダルで、アーシーで、レイドバックした、それでいてパブロック的で牧歌的な一面を持つ曲者サウンド。マニアにはたまらないどろどろバタバタの音である。この強烈なアングラ臭はたぶんウェストレイクが持ち込んだものだろう(ウェストレイク作の2曲目は感動の名曲)。自分だけの名盤として密かに楽しみたい。
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2009年07月09日

SPIROGYRA/BELLS, BOOTS AND SHAMBLES

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1973/Polydor 2310 246

★英国フォーク・ロックの最高峰に位置するアルバム。メロウ・キャンドルとチューダー・ロッジと並んで英国フィメール・フォークの三美神といわれる作品である。本作はスパイロジャイラの3作目にあたり、前2作をはるかに凌ぐ妖艶なサウンドに深化している。この世のものとは思えない霊感漂う美しさである。深い森で妖精に出会い、幻想のなかで精気を抜き取られるような錯覚を覚える。そんな何回聴いても鳥肌が立つアルバムである。マーティン・コッカーハムとバーバラ・ガスキンのソングライティングとヴォーカルも落ち着きをみせ、ドリー・コリンズの古楽然としたチェロを多用する重厚な弦楽器のアレンジがひんやりした触感を生んでいる。英国ジャズ・ミュージシャンのヘンリー・ロウサーとスタン・サルツマンによる管楽器も静かに深い森に誘うようだ。


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2009年07月08日

JAN AKKERMAN/PROFILE

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1972/Harvest (EMI Gramophone) SHSP 4026

★フォーカスのヤン・アッカーマンの72年のソロ作品。73年にメロディ・メイカー紙のナンバーワン・ギタリストに選ばれており、当時はジョン・マクラグリンと比較されていたギタリストである(現在はアラン・ホールスワースなどと語られることが多いかも)。カルト教団の教祖のようなジャケットでかなり損をしているアルバムだと思うが、本作にはアッカーマンの魅力が存分に詰まっている。とくにA面全部を使用した「フレッシュ・エアー」は、中世音楽、ジャズ、現代音楽といったさまざまな要素を含んだ意欲作。もともとロックに束縛されないフリー・ミュージックを追求していたクリエイターなので、こうした自由なアプローチはお手の物なのだろう。一方のB面にはリュートを演奏している古楽もあり、アコースティック・ギターの響が美しい小品が並んでいる。
晴れ
Profile






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PHIL MANZANERA/DIAMOND HEAD

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1975/Island ILPS 9315 (Palm Tree)

★ロキシー・ミュージックのギタリストのフィル・マンザネラのソロ第1作。74年の12月から75年の1月にかけてレコーディングされている。セッション・メンバーには、イーノやジョン・ウェットンなどロキシー人脈やチャールズ・ヘイワードなどのクワイエット・サンのメンバーが参加し、マンザネラの人柄をうかがわせる豪華なものとなっている。イーノやウェットンなどとの共作が多く、ソロ作というよりはグループの雰囲気が強い。イーノのノン・アーティスト的なポップ・フィールとカンタベリー風のジャズ・ロックが共存する不思議なポップ・アルバムである。本作やこの後、再編されたクワイエット・サン、801プロジェクトは英国ロックのなかで」も独自の個性を構築していたといえるだろう。カンタベリー・ファンにはロバート・ワイアットが参加した共作曲の「フロンテラ」がうれしいかも。
晴れ
Diamond Head
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2009年07月07日

QUANTUM JUMP/BARRACUDA

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1977/Electric (Decca) TRIX 3

★鬼才ルパート・ハイン率いるクァンタム・ジャンプの2作目。ギタリストのマーク・ワーナーが抜け、ジョン・G・ペリーとトレヴァー・モライスの3人になっている。ワーナーの代わりにはスタジオ・ミュージシャンのポール・キーオ、それにギターも弾けるヴィオラ奏者のジェフリー・リチャードソン(キャラヴァン)が参加。そのほかにもサイモン・ジェフスのペンギン・カフェ・ストリング・アンサンブルやヘンリー・ロウサー・ホーン・セクションなどがサウンドに厚みを加えている。濃厚でエキゾチックな雰囲気のイラストに包まれた本作も前作と同じファンキーでメロウなAOR路線。都会的センスを感じさせる曲もあるが、どこかヘン。濃く暑い。という彼らの魅力とハインの個性は健在だ。名曲「ノー・アメリカン・スターシップ」を喚起させる「スターブライト・パーク」収録。
晴れ
Barracuda




posted by evangelrecords at 12:14| Comment(0) | ブリット・ポップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

NEKTAR/DOWN TO EARTH

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1974/UA UAG 29680

★ネクターの4作目。本作もサーカスをテーマにしたコンセプト・アルバムだが、一連の作品のなかでは異色な印象を受ける作品。シングル・カットされた「ネリー・ザ・エレファント」のようなブラスをフィーチャーした泥臭いジャズ・ロックが収録されていたり(これがカッコいい)、片面1曲というドラマティックな大作指向ではなく、9つのテーマの小曲が並んでいる。それにプログレッシヴ・ロックというよりは、R&Bから進化したブルース・ロックの側面が強いので(グルーヴ感もある)、生のネクターの魅力を感じることができる。いいアルバムだ。アメリカナイズされていく後期のサウンドも悪くないが、本作にある暗さと泥臭さは捨てがたい。
晴れ
ダウン・トゥ・アース




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2009年07月06日

NEKTAR/A TUB IN THE OCEAN

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1973/UA UAG 29499

★ネクターの2作目。ヘヴィ・メタル・バンドのアイアン・メイデンに「キング・オブ・トワイライト」がカバーされたことで有名なアルバム。前作に引き続き、コンセプト・アルバムになっており、水槽を通して撮影されたメンバーの内面の写真が意味するように、海の生物をテーマにした作品である。サウンドに実験色が強く、いろんなアイデアやサウンド・エフェクトが使用されており、そこから生まれたサウンドの断片をコラージュして、1枚のアルバムを構築している。ベクトルの異なる曲を1つにまとめることから発生する創造性がネクターの魅力といえるだろう。プログレッシヴという言葉に相応しいグループだ。この方法論は、スタジオ・ライブを経て制作した次作『リメンバー・ザ・フューチャー』で頂点を極める。
晴れ
ア・タブ・イン・ジ・オーシャン



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2009年07月05日

MARMALADE/REFLECTIONS OF THE MARMALADE

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1970/Decca SKL 5047 (Blue Box)

★全英1位に輝いた「リフレクション・オブ・マイ・ライフ」を含むマーマレイドの2作目。彼らは60年代中期から数々のヒットを放っているポップ・グループである。CBSからデッカに移籍した本作では、時代遅れのサイケ・サウンドの「カレイドスコープ」(これが、なかなかよかったりする!)、アンドウェラのようなスワンプ・ソングの「アイ・ウィル・ビー・ホーム」、夢見るフォークの「ディア・ジョン」など、ベクトルの異なる挑戦が見られる。といっても、そのどれもが英国哀愁ポップの詰まったマーマレイド流ポップなので、聴きこむほどに味わい深い。しかし、本作リリース後に中心人物の一人のジュニア・キャンベルが脱退してソロに。代わりに加入したのが、のちにブルーを結成するヒュー・ニコルソンだった。
晴れ
Reflections of the Marmalade: The Anthology





posted by evangelrecords at 07:46| Comment(0) | ポップサイケ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月04日

CLOUDS/WATERCOLOUR DAYS

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1971/Chrysalis ILPS 9151

★キーボード・トリオのクラウズの2作目(米国盤の『UP ABOVE OUR HEADS』を入れれば3作目)。前作とは異なるビート臭のないプログレッシヴ・ロック。オルガンのみならずストリングスをフィーチャーした叙情的でメロディアスなタイトル・ソングに始まり、怒涛のジャズ・ロック・グルーヴのA2やメランコリックなA3、英国ポップのB1や暗黒を感じさせるプログレッシヴなB2、B4など、全編にクラウズらしさが表れた力作である。英国のクラシカル・ロック、キーボード・ロック、プログレッシヴ・ロックの代名詞といってもいい個性を持ったグループだった。ポップ・アートの色彩を持ったジャケット・デザインも斬新。



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2009年07月03日

KEVIN AYERS, JOHN CALE, ENO, NICO/ JUNE 1, 1974

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1974/Island ILPS 9291 (Palm Tree)

★ケヴィン・エアーズの『The Confessions of Dr.Dream』と『Sweet Deceiver』の間にリリースされたジョン・ケール、イーノ、ニコとの連名作品。もともとケヴィンのツアーとして企画されたところに、レーベル・メイトのニコとジョン・ケールのヴェルヴェット組が参加し、そこにイーノをはじめ、マイク・オールドフィールドとアーチー・レガットのホール・ワールド組、オリー・ハルソールやラビットなどが参加してできたライブ・アルバムである(彼らバック・バンドはソポリフィックスと名づけられたらしい)。A面はイーノの「ベイビーズ・オン・ファイアー」、ケールの「ハートブレイク・ホテル」、ニコの「ジ・エンド」などそれぞれの代表曲を収録。B面は「メイ・アイ?」を冒頭にケヴィンの曲が並ぶ。玄人受けするメンバーによる貴重な音源ばかりで、ファンにはうれしい贈り物だった。
晴れ
June 1, 1974




posted by evangelrecords at 09:08| Comment(0) | ブリット・ポップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする