2009年10月30日

LION (USA)/ RUNNING ALL NIGHT

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1980/A&M SP 4755

★これは80年に米国でリリースされた英国シティ派AORアルバム。写真だとよくわかりませんが、真中下の人物はなんと、ゲイリー・ファーです。あのマイティ・ベイビーをバックに英国スワンプの傑作を発表した濃ゆい人。そう、ライオンは実はゲイリー・ファーのグループだったのですね。中心的人物は、ファーとキーボードのジョン・シンクレアで、ファーはすべてのヴォーカルと作詞を担当(1曲のみ作曲も)。また、作曲を担当しているジョン・シンクレアはヘヴィ・メタル・キッズやベイビーズなどに参加していた人物で、80年代以降のユーライア・ヒープで活躍することでも有名。そして、サウンドは予想どおりのアメリカンな商業ロック。スワンプ・ロックのファーの面影はなく、シンクレアのカラーが大きい。時代を象徴するようなハードでポップなソフィスティケートされた音である。


タグ:英国ロック
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2009年10月29日

MOUSE/LADY KILLER

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1974/Sovereign (EMI) SVNA 7262 1974

★レイ・ラッセルが74年に結成したグループの唯一の作品。実に微妙な音楽性を持ったアルバムで、ジャズとロックをボーダーレスに演奏し、多くの知識とアイデアを持つレイ・ラッセル自身も、手を広げすぎて収拾がつかなくなったのではないだろうか。いろんな要素が詰まっており、曲想もR&B、グラム、プログレ、ロックンロールと軸が定まらないのである。しかし、このセンスは類をみない不思議なものなので、B級マニアには垂涎のサウンドになっている。メディシン・ヘッドのカバーというのも微妙で、このグループを表している。ひょっとしたら、レイ流のティーン・エイジャー向けのパーティ・アルバムかも知れない。冗談か本気かわからない不思議な作品だが、そのなかで「ユー・ドント・ノウ」や「ロスト・イン・ザ・シティ」などの軽妙なファンク・マナーを持つ曲は、直後にアン・オデルと結成するショパンにつながる。ショパンのプロト・タイプと考えるとわかりやすいかも。
晴れ
レディ・キラー(紙ジャケット仕様)





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2009年10月28日

KEITH CHRISTMAS/STORIES FROM THE HUMAN ZOO

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1976/Manticore (WEA) K 53509

★RCA、B&C、マンティコアとレコード会社を移籍し、ついには生活拠点まで米国に移してしまった英国フォーキーのキース・クリスマス。音楽的志向もアンダーグラウンド・フォークからファンク&メロウなシンガー・ソングライターに転身。本作はその最終形になる通算5作目(その後、90年代に音楽シーンに復帰して、ピュアーでシンプルなフォーク・ミュージックを披露している)。初期3作のファンは戸惑うかもしれない。それほど変化しているのである。バック・メンバーを含めレコーディングも米国で行われているので、そうなるのも不思議ではないのだが。しかし、むしろキース本来の持ち味であるドリーミーで優しいヴォーカルはこうしたメロウなサウンド・プロダクションのほうが似合う。米国の大地に根ざした歌を演奏しても違和感がなさそうだ。ブルースに取り組んだ作品も聴いてみたい。
晴れ
Stories from the Human Zoo




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2009年10月27日

ARGENT/ALL TOGETHER NOW

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1972/Epic (CBS) EPC 64962 (Yellow Logo)

★元ゾンビーズのロッド・アージェント率いるアージェントの3作目。キーボードをフィーチャーしたハードロック・テイストのヒット・シングル「Hold Your Head Up」を収録したアルバム。ロッドとクリス・ホワイトの作曲する叙情的でドラマティックな作品とラス・バラードのハードで切れ味のいいナンバーをバランスよく配置しているのは前作と同じだが、ジャズ・ロック路線からハード・ロックやプログレッシヴ・ロック路線に軌道修正している感じ。どの曲にもポップさがあるので、印象としてはドラマティックなハード・ポップ作品なのだが。また、パイプ・オルガンの荘厳な雰囲気から始まる組曲形式の「Pure Love」が登場し、キーボード・ロック的なプログレッシヴな側面を見せている。大判の4頁ブックレットつき。
晴れ
オール・トゥゲザー・ナウ(紙ジャケット仕様)




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2009年10月26日

THE LEADING FIGURES/OSCILLATION 67!

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1967/Deram SML / DML 1006 (Brown Big)

★67年にデッカの新興レーベルのデラムから6番目にリリースされたアルバム。デラムのなかではコレクター向けのレアな作品になっているが、内容はマニアックなものではなく、マイク・ヴァーノンのプロデュースで、オーケストラ・アレンジで定評のあるアート・グリーンスレイドが指揮したビッグバンド・サウンドである。スタンダードナンバーの「A列車で行こう」や「タキシード・ジャンクション」などの30年代や40年代に主流になっていたビッグバンド・ジャズをオーケストラでクールに表現したもの。リーディング・フィギュアズのメンバーには、トランペット奏者のレイ・デイヴィスなどホーンセクションのほかに、ハングリー・ウルフのアラン・パーカーやロジャー・クーラムなども参加している。


posted by evangelrecords at 22:06| Comment(0) | ポップサイケ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月23日

ARGENT/ARGENT

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1969 CBS 63781 (orange)

★ゾンビーズを解散させたロッド・アージェントが68年に始動させたのがアージェントだった。のちにキンクスに参加するジム・ロッドフォード、アダム・フェイスのバックバンドのルーレッツのロバート・ヘンリットとラス・バラードという編成でデビュー作の本作を制作。アージェントとクリス・ホワイトに加えて名ソングライターのラス・バラードを得て、パワフルに変身したロック版ゾンビーズを披露している。ラス作「ライアー」のようなパンチの利いたポップ・ロックやプログレッシヴな「Dance in the Smoke」などが真骨頂だが、まだまだ夢見るポップサイケのニュアンスが強く、ゾンビーズの影が色濃く残っている。そのバランスがアルバムの最大の魅力になっている。英国盤はなぜかあまり見かけない。
晴れ
アージェント(紙ジャケット仕様)



posted by evangelrecords at 09:25| Comment(1) | 英国ポップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月21日

ARGENT/RING OF HANDS

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1970 Epic (CBS) 64190 (Yellow)

★前作にあったゾンビーズのポップサイケの名残が薄れて、ロック色を増したアージェントの2作目。ブルース調のA面2曲目やフックの利いたポップ・ナンバーのA面3曲目(ラス・バラード作)などにはロック作品のテイストがあり、オルガンをメインにしたドラマティックな4曲目などは完全にプログレッシヴ・ロックといえるもの。B面にもR&Bの1曲目やラスト曲、ジャズ・ロックの4曲目など骨太なロック・チューンが収録されている。ヴォーカル部分はポップなつくりなのだが、演奏がジャズ・ロック的なので、アルバム全体にロックの先鋭さを醸し出している。ロッド・アージェントの意欲が感じられるアルバムだ。
晴れ
リング・オブ・ハンズ(紙ジャケット仕様)



posted by evangelrecords at 18:05| Comment(0) | プログレッシヴ・ロック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月16日

ARGENT/NEXUS

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1974/Epic (CBS) EPC 65924 (Yellow Logo)

★ラス・バラードが在籍した最後のアルバム。グループのソングライティングはロッド・アージェント、クリス・ホワイト、バラードの3人が担当しているが、冒頭のコホーテク彗星をコンセプトにした3部構成のプログレッシヴな大曲に代表されるように本作ではロッドのプログレ指向が強くなっている。連名クレジットだが、ホワイトはほとんど参加しておらず、半数を占めるバラードのストレートなハード・ポップも短いためか、ロッドの大作に負けている。バラードの脱退はこうした音楽性の違いをアージェントとというグループで折衷できなくなったことが理由だろう。ロッドに加入の話もあったイエスやELPなどのプログレッシヴ・ロックの作品と並べて聴いてもまったく遜色のないアルバムである。
晴れ
連鎖(紙ジャケット仕様)
posted by evangelrecords at 22:30| Comment(1) | プログレッシヴ・ロック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月15日

ARGENT/IN DEEP

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1973/ Epic (CBS) EPC 65475 (Yellow Logo)

★73年にリリースされた4作目。キッスがカバーしてヒットさせた名曲「ゴッド・ゲイヴ・ロックンロール・トゥ・ユー」に象徴されるように、ゾンビーズ時代を引きずったポップ・チューンが影を潜め、ロック・バンドとしての力強いサウンドを確立したアルバム。大きな要因はモータウン・クラシックをアレンジした「イッツ・オンリー・マネー」など、アルバムの半数を占めるラス・バラードの楽曲によるものだろう。もちろん、ELPを彷彿とさせるプログレ指向の曲もあるが、それよりもエンターテインメントな響きを持つロックのほうが印象に残る。ロッド・アージェントのプログレ指向とラス・バラードのポップ指向がバランスよくミックスされた完成度の高いアルバムだ。
晴れ
In Deep





posted by evangelrecords at 21:49| Comment(0) | 英国ポップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月11日

TRIFLE/FIRST MEETING

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1970/Dawn DNLS 3017

★BS&Tやシカゴが火付け役となって、70年前後に多くのブラス・ロック・バンドが英国でも輩出された。トライフルもそのひとつ。ほかのブラス・ロックと一線を画していたのは、根底にR&Bとポップ・ミュージックがあり、60年代のR&Bをブラス・ロックにアレンジしたサウンドという点である。キーフ・ハートレーのブルースにブラスを乗せた重厚なサウンドやズート・マネーのビッグ・ロール・バンドのブラスを導入したソウルフルなブリティッシュ・ビートに近いものだ。それは中心人物のジョージ・ビーンが60年代の英国のビート・ブームを生き抜いてきたミュージシャンだからだろう。また、サイケ期を通過したジャジーな浮遊感とプログレッシヴな叙情性があるのも特徴。知名度は低いが時代を代表する英国ブラス・ロックだ。


posted by evangelrecords at 09:54| Comment(2) | ジャズ・ロック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする